ノイズフィルタ(貫通形EMI・ねじ式)
ノイズフィルタ(貫通形EMI・ねじ式)はマイクロ波にまで及ぶ高周波帯域まできわめて大きな挿入損失が得られ、電子機器のシールドとフィルタリングを同時に行うことのできる高性能EMIフィルタです。自社製の円筒型貫通形セラミックコンデンサを使用し、貫通形EMIフィルタのラインナップをそろえています。
貫通形コンデンサの代表的なアプリケーション
貫通形コンデンサとは
構造的に残留インダクタンスがごくわずかであるため、自己共振周波数はマイクロ波帯までのびており、不要な高調波成分を除去するのに非常に優れております。図1のイメージのように貫通形コンデンサは低ESR・ESLとなるため理想的なコンデンサに最も近いコンデンサです。
回路構成と特性
貫通形EMIフィルタの回路構成とフィルタ特性
貫通形EMIフィルタに使われる基本的な回路構成は、最もシンプルなコンデンサ(C)1素子のものから、C-LのL型回路、3素子構成のT型やΠ型回路などがあります。各タイプの特性の違いは、下図に示すように「周波数-挿入損失特性」の傾斜にあります。
理想的な素子の場合、1素子構成では、周波数が1桁高くなると20dBの割合で、2素子構成では40dBの割合で、3素子構成のTタイプやΠタイプは60dBの割合で挿入損失は大きくなります。なお、貫通形コンデンサは残留インダクタンスがほとんど無いため、最も理想コンデンサに近く、自己共振周波数は数十GHzまで伸びています。
貫通形EMIフィルタによるシールドとフィルタリング
貫通形EMIフィルタを装置の安定したグランドであるシールドケースに取り付けることにより、理想的な遮蔽とフィルタリングが可能となり、マイクロ波帯にまで及ぶあらゆる伝導モードのEMI対策が可能となります。
ノイズ伝導モード | 貫通形EMIフィルタ | オンボードEMIフィルタ | シールドのみ |
1.導体伝導 | ◎ | ○ | × |
2.空間伝導a | ◎ | △ | ○ |
3.空間伝導b | ◎ | × | × |
4.空間伝導 → 導体伝導 | ◎ | × | × |
5.導体伝導 → 空間伝導 | ◎ | △ | × |
カスタマイズについて
MARUWA製貫通形コンデンサはお客様のご要望に応じてカスタマイズ(ASSY)が可能です。例として、高耐圧・高容量・大電流対応や端子加工(長さ変更・曲げ加工等)があります。カスタマイズのご要望がございましたらお気軽にお問合せください。
関連情報
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- 貫通形EMIフィルタ用アクセサリ